トランクルームマーケット情報

震災後のトランクルーム利用者急増!?のワケ

震災以降、自身の被災体験や、危機対策の関連報道などにより自宅の防災意識が高まっています。
非常時の備え、また自宅の安全管理といった側面から見直されつつある一つが「トランクルームの活用」なのです。

なぜ、家よりトランクルームなの!?

防災意識の高まりにより、自宅内の倒壊危険物の除去や大切な物を安心できる施設に保管するといった利用者が増えてます。リスク分散という考えですね。今までは、自宅の収納スペースが手狭になった、引越しの一時利用に・・・などの理由で主に使われていたトランクルーム。 震災後の傾向は、以下のような変化が見られます。

  • 大切なモノを無くした被災者を取り上げる報道を見た方が“自分だったら○○を持って逃げられるか”といった危機意識の高まり。
  • 首都圏の高層マンションに居住。自宅内の棚や冷蔵庫などが倒れるといった被害を受け、自宅の安全管理を見直し余分なものをトランクルームへ。
  • 小さな子供や、体の不自由な方がいる世帯での自宅内の安全管理。(倒壊危険物除去(収納棚など)、避難経路確保など)
  • 非常用飲料水の備蓄庫として。
  • 被災時の火災延焼リスクを抑えたい。
  • 身内の被災者を自宅に受け入れたい。(そのためのスペースを空けるため荷物保管したい)
  • 東京、湾岸エリアにおいて液状化の被害に遭われた方の取り壊し、建替え期間の荷物保管。
  • 引越し先が被災したため、引越し出来ず。空白期間が発生したためその間の家財の保管。
  • 被災地から首都圏の親類宅へ避難される際、入りきらない家具などの保管場所に困るケース。

どんな使い方をしてるの?

部屋の収納不足問題や衣類の衣替え(季節家電)、趣味のコレクション保管、引越しの一時利用など使い方はさまざまです。
具体的な例としては、以下のような方がトランクルームを利用しています。

  • 【30代女性】衣類から育児用品、家族のモノを
  • 【40代女性】思い出のアルバムや子供の作品など大切なモノを
  • 【50代男性】引越しやリフォームの一時保管に
  • 【30代男性】大切なモノ(コレクター需要)を温度、湿度完備の環境で
  • 【法人】オフィス引越し時にオフィス家具や商品の在庫などを

トランクルームって信頼できるの!?

サービスや利用料金、設備は運営会社によってさまざま。大切な荷物を預けるわけですから、信頼のできる運営会社のサービスを利用したいですよね。


【サービスについて】
  • 空調管理(温度・湿度を管理し、大切な荷物を清潔な環境で保管することが可能)
  • 24時間出し入れ自由(24時間いつでも荷物の出し入れが可能)

【ビルメンテナンスと新耐震基準】
  • 新耐震基準(1981年以降)
    新耐震基準とは建築物や土木構造物を設計する際に、それらの構造物が最低限度の耐震能力を持っていることを保証し、建築を許可する基準のこと。
    1981年以降、
    1.震度5程度の中地震に対しては、建物の仕上げ、設備に損傷を与えない。また構造体を軽微な損傷に留める。
    2.震度6程度の大地震に対しては、中地震の2倍程度の変位を許容するが、倒壊を防ぎ圧死者を出さない。
    ことを基本概念として、新耐震基準が施行されました。
    東京23区では1981年以前に竣工された旧耐震基準のオフィスビルの割合はおよそ34%と全国で5番目に高い。
    最も高いのは大阪市:39%、次いで名古屋市:38%と続く。
    阪神大震災後、被災した多くのビルが建替えられた神戸市は19%にとどまっている。
    (※不動産白書2005 生駒データサービスシステム7/15発刊より)
  • 消防検査
    火災が起きた時に安全に避難する事ができるか停電の時に誘導灯が動力なしに点灯するか消火栓・消火器などが的確な位置に配置されているかなどを確認する検査のことです。
    キュラーズの全ての物件が消防法に基づく消防点検を定期的に行い、消防署に報告しています。
  • 消防設備点検
    火災が発生しても確実にその機能を発揮出来るように消防設備の維持、点検が必要です。
    消防設備の消火器、火災報知器、消火栓、誘導灯などは半年に一度、消防設備点検を定期的に行っています。
  • 用途変更
    建築基準法による建築物を当初の用途(例・・事務所等)から他の用途(例・・トランクルーム)へと変更することです。用途変更確認申請書が必要で法規に適合させ完了検査を受けることが必要です。キュラーズの全ての物件が建築基準法上の用途変更確認申請、検査を経て法令に則り用途変更を行っています。
  • ビル定期メンテナンス
    キュラーズの全ての所有物件において、専任の社内メンテナンスチームによって定期的に建物の点検、管理を行っています。

トランクルーム業界としての支援活動実例(トランクルーム業界では様々な復興支援活動を行っています)
企業 支援活動内容
ライゼボックス レンタル収納スペース「ライゼボックス」を運営するライゼは東日本巨大地震の被災者を対象に東京都、神奈川、千葉、埼玉県にある収納スペースのうち250~300を無料で提供する。(※読売新聞 2011.3.23)
ハローストレージ 被災された方、被災者を支援される方を救援するため、フリーレント・初期費用無料でご支援が可能な空室物件をご提供いたします。(※ハローストレージHPより引用)
キュラーズ がんばろう日本 復興支援活動
1. キュラーズ全店舗の新規ご契約の売上10%を寄付。
2. キュラーズ全店舗及び本社の節電分を寄付。
3. キュラーズ全店舗に募金箱を設置。
メディア実例(日経、TV)(トランクルームの利用回復、震災後、家財分散の動き)
メディア 掲載内容
日本経済新聞 トランクルームの利用が広がっている。東日本大震災を機に、地震に備えて家財道具を住居と別の場所に収納しておこうとするリスク分散の動きが増え、需要が回復した。被災した人が荷物置き場に活用する事例も出ているようだ。主に首都圏で利用が増えている。「この1ヶ月間の利用は前年同時期に比べ1割近く増えた」(トランクルーム大手)。
TV朝日「スーパーJチャンネル」 震災後、需要が高まっているのがモノを一定期間預けられるトランクルームです。家財道具や洋服など被災した人からの問い合わせも増えています。(TV朝日「スーパーJチャンネル」2011.4.19)
日経産業新聞 東日本大震災をきっかけに短期の貸しオフィスや倉庫への引き合いが強まっている。(日経産業新聞 2011.4.19)

今後、余震の長期化など震災不安がさらに高まれば、“荷物のリスク分散”というニーズの恒常化も予想される。 トランクルーム業界としては、荷物のリスク分散という新たなニーズに応えうるサービスや体制の強化が急がれる。

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日本国内トランクルーム市場、業界動向レポート

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