トランクルームマーケット情報

収納ビジネスとは?

注目される収納ビジネスとは?

都市のビルの一角や郊外の幹線道路を自動車で走っていても、「トランクルーム」や「レンタル収納スペース」といった看板が目に付くようになりました。「一体誰がお金を払ってまで、物を置くスペースを借りるのだろうか?」「どのくらい利用者がいるようなものだろうか?」といった生活者感覚の素朴な疑問を持ったところから、トランクルームをはじめとした収納ビジネスの市場調査を始めるきっかけとなりました。
トランクルームは、意外にも国内で30年以上も前から事業が行われていて、時代の変化・ニーズとともに近年急激に市場を拡大させています。また、既に海外(特に欧米)では、日本よりもっと大きな市場があることもわかってきました。
単なる空きスペースを貸す(場貸し)ビジネスと当初考えていましたが、「ウサギ小屋」「ウナギの寝床」と揶揄された日本の住宅事情を、また、生活者のライフスタイルのあり方をもしかしたら変えるかもしれないという可能性を秘めたサービスともいえます。
ただし、日本国内はまさに人口構造・ライフスタイル・経済・社会等大きく変化する転換点に差し掛かっています。すべてが右肩上がりの時代から、停滞したり、場合によっては市場から消えたりすることもあります。こういった市場環境の変化の中にあって、今後も収納ビジネスが成長していく要因を探りながら、市場トレンドをレポートしていきたいと思います。

キュラーズ トランクルーム

収納ビジネスの定義

はじめに、『収納ビジネス』は、「個人・法人問わず、お金を徴収して収納目的のスペースを貸し出す、もしくはお金を徴収して荷物を預ける」というサービスに該当するビジネスと定義します。したがって、広義に捉えると駅などにある「コインロッカー」や銀行の「貸金庫」等も収納ビジネスの一種類であるといえます。
しかし、今回定義した『収納ビジネス』では、トランクルーム・レンタル収納・コンテナ収納の3分野に絞って説明していきます。
主要語句は、次のとおりに定義します。

キュラーズ トランクルーム

  • 「収納ビジネス」
    最も広義に定義づけすると、個人・法人問わず、お金を徴収して収納目的のスペースを貸し出す、もしくはお金を徴収して荷物を預けるサービスである。ただし、当該レポートでは、以下の「レンタル収納」・「コンテナ収納」・「トランクルーム」に限定して使用する。
  • 「レンタル収納」
    主に不動産事業者が手掛けるサービスであり、個人及び法人の荷物を預ける場所(スペース)を貸し出すサービスとし、主にビルや専用建物など建物内(屋内)に収納スペースを提供するサービスとする。ただし、金融機関の貸金庫や駅構内などにあるコインロッカーを除く。
  • 「コンテナ収納」
    レンタル収納と同義であるが、屋内ではなく、屋外におけるコンテナ、もしくは鋼製物置などを収納スペースとして提供するサービスとする。
  • 「トランクルーム」
    倉庫事業者が国土交通省認定トランクルームを活用して、荷物・家財などを預かるサービスとし、本調査では、生活者の利用分を対象とし、文書保管や法人利用を除く。
    一般的に大衆向けの収納サービスには「トランクルーム」が利用されているケースが多いですが、本調査ではこれを「広義のトランクルーム」とします。
    文中の「トランクルーム」は、倉庫事業者が国土交通省認定トランクルームを活用して、荷物・家財などを預かるサービスのうち、生活者の利用分を対象としています(文書保管や法人利用を除く)。
  • 「セルフストレージ」
    欧米では一般的に利用されている収納サービスである。日本のトランクルームと同義に捉えられやすいが、上記のとおり日本のトランクルームを定義するサービス内容と異なる。むしろ、日本では「レンタル収納」「コンテナ収納」の二つが「セルフストレージ」に該当する。

収納ビジネスの市場規模

弊社が市場調査した結果では、2012年度の国内収納サービス(レンタル収納・コンテナ収納・トランクルーム)の市場規模は、前年度比7.4%増の489.2 億円となりました。2008年後半からの世界的な不況の影響を受けて一時成長が鈍化したものの、2011年度以降は成長軌道に乗り、サービス拠点の拡大及び収納スペース稼働率の上昇傾向を背景に市場は拡大しています。
特に3大都市圏(首都圏・中京圏・関西圏)や地方都市(札幌・仙台・広島・福岡など)では、主に生活者が利用するレンタル収納やコンテナ収納の拠点が拡大しています。また昨今、収納サービス事業者は収納サービス拠点のなかった空白地区を埋めるような形で地方都市への出店を拡大しています。また、収納スペースの利用目的は引越しなどの短期利用もありますが、利用者の日常生活における継続利用が増加傾向にあります。過去に、コンビニエンスストアが店舗を拡大することで、その利用者を拡大させていったように、収納サービスも拠点を徐々に拡大させながら利用者を拡大させている局面にあります。
したがって、2013年度もこうした傾向は継続するとみられ、収納サービスの市場規模は前年度比 6.6%増の521.5億円と、500億円の大台を超えるものと予測します(図1)。市場規模が500億円といってもピンとこないかもしれません。例えば、一人が1ヶ月に5,000円の収納サービス(1部屋)を1年間利用した場合、国内に約83万人以上が利用していることになります。日本国内には約1億3千万人いますから、約0.6%が利用していることになります。もっと身近な例だと、国民全員が1年間にプレミアムアイスクリームを1.5個食べたのと同じです。

<図1. 国内収納サービス(レンタル収納・コンテナ収納・トランクルーム)の市場規模推移>


 国内収納サービス(レンタル収納・コンテナ収納・トランクルーム)の市場規模推移
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