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本棚を整理すると人生が変わる?本棚を整理する本当の効果とは?

前回まで、本棚についての悩みの解決策本の処分や本棚の整理についてお話してきました。今回は、今までのまとめとして、本棚を整理するとどんな良いことが起きるのか、本棚整理の効果についてお話したいと思います。

まず、当たり前のことですが本棚を整理すると見た目がすっきりします。本が取り出しやすく戻しやすい、キレイに並んだ本棚は気持ちがいいものです。
見た目がすっきりするということは、気持ちもすっきりします。本を1冊取り出したら他の本も何冊もバラバラとおちてくるような本棚は、なんとなく気持ちが落ち着かないものです。

このように見た目も気持ちもすっきりすることも十分な効果だと思いますが、本ならではの効果がもっと別にあると考えます。
私は本棚専門の整理&処分出張サービスをしています。お客様としては、「本が好きで、新しい本を買いたいがもうこれ以上本棚に入らないので、今持っている本を処分したい。でもいざ処分しようとしてもどの本も大切に思えてきて、どれを処分して良いのかわからないのです。どうすれば良いでしょうか?」というようなお悩みをお持ちの方が多いです。

以前、ある旅館の女将さんの本棚を整理したときでした。まず、本棚を整理する時は、全ての本を本棚から取り出し、ジャンルごとに分けていきます。(「もう、挫折しない。本棚整理の5つの基本ステップ」を参照)
そこで私が気づいたのは、会計の本が多いということでした。そこで「会計の本を沢山お持ちですね」と聞くと、「実は経営者なのに数字が苦手で会計の勉強のために買ったんです。でも苦手意識があるので、なかなか読み進められなくて。」とのこと。よくお話を伺うと旅館には優秀な社員さんが沢山いるようです。そこで私は「人は誰でも得意不得意がありますよ。会計のことは優秀な社員さんにまかせて女将さんは得意なことをされたほうが良いですよ。」と伝えると「確かにそうですね。では会計の本は全て処分します。」と処分を決めることができました。
本棚はその人の悩みがよく表れています。例えば営業マンなら営業成績をアップするための本や、女性ならダイエットの本、人間関係で悩んでいる人なら心理学の本など多くあります。本棚に沢山本がある人はそれだけ悩みも多いかもしれません。
本のジャンル分けをしていく、同じジャンルの本を想像以上に集めていたこと、そしてその事柄について想像以上に悩んでいたということを、本を整理して初めて気づくという方もたくさんいます。つまり、本の整理をすることは自分の悩みと向き合うことなのです。
このように、本を整理すると自分自身が大切にすべきことが浮き彫りになってきます。一方で自分にとってあまり大切ではないものもわかり物事の優先順位が決まってきます。そうして頭の中の情報も整理され、自分が今やるべきことが自ずとみえてくるのではないでしょうか?

本棚を整理すると人生が変わる!とは言いすぎかもしれませんが、自分の考えが整理され、あなたにとって大切なものがきっと見えてくるはずです。これが、本棚を整理することによる最大の効果だと思うのです。
今までのお客様の中で最も多い声は「本を整理していくと頭も心も整理された。やるべきことがわかった。」というものです。
たくさん本を読み日々勉強しているのに、なかなか結果が出ない。いつも自分が何をやればいいかわからず、すっきりしない。頭がモヤモヤする日々が続いたら、本棚を整理して自分を振り返ってみてはいかがでしょうか?

本は要不要の見極めが難しいけれども、収納自体は難しくありません。殆どの本は、大きさ厚さは異なっていても同じ形をしています。ですから、気持ち一つで本棚整理を始めてみてください。やっていくうちに神経が研ぎ澄まされ脳のピースがぴたりと合わさっていくでしょう。

本棚は千差万別です。小説が圧倒的に多い方もいらっしゃいますし、料理本で埋め尽くされている方も、ビジネス書だけの方もいます。本棚は一つとして同じものはないのではないです。仕事柄、何人もの本棚を拝見してきました。全く同じ性格の人間がいないように、一つとして同じ本棚はありません。いつも新しい発見がありました。

活字離れがすすんでいると言われていますが、実はその一方で、出版する新刊本の発行点数は毎年増加しています。言い換えれば、様々なニーズに応える本が増えてきたということで、本好きな方にとっては素晴らしい時代だと思います。
読みたい本があるけど本棚に入らないから読まない、という方は意外といるのですが、常に情報は更新されますから古い情報だけに囲まれた生活はもったいないと思います。今までご紹介したぜひ様々なツールを活用して、本を上手に活用してください。
現在活用中の本は本棚へ収納しましょう。不用になったが読んだことを残しておきたい本は、ブクログ(http://booklog.jp/)などに登録して自分が読んだ足跡を残しておいた上で処分しましょう。処分した本をもう一度読みたくなったら書店か古書店へ。または図書館にいけば無料で借りられます。いつでも持ち歩きたい本はスキャンしてPDF化してからモバイルツールに保存しておけば、いつでも確認できます。どうしても処分できない、処分したくないけれど本棚にも入らない本はトランクルームに預けましょう。快適な湿度室温であなたの大切なコレクションを守ってくれるでしょう。
このように、本と上手に付き合い、本棚の風通しが良くなればきっとあなたの生活もよりうるおいのあるものになるでしょう。

過去4回にわたり本の整理収納についてのコラムを書いてきましたが、今回の5回目をもって最後となります。
皆さんが読んで少しでも本の整理をしてみよう!という気持ちになれたらうれしいです。
今まで読んでいただき、ありがとうございました。

文:本棚すっきり研究所/島田博之

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